#41 資金調達の厳しい現実①

現在、日本政策金融公庫に融資の申込をしていますが、思った以上に大変です。

その主な理由は、飲食店の業務経験に乏しい事。このため、貸し出しの条件が厳しくなり、諸々の制約も多くなってきます。飲食の経験がない場合、申込可能な融資が、貸出し条件が若干落ちる「生活衛生貸付」だけとなり、かつ300万円を超えるものについては、店舗所在地の都道府県知事の推薦書が別途必要となります。東京都の場合は、「財団法人東京都生活衛生営業指導センター」が都知事の推薦状を交付する仕組みとなっているため、財団がある広尾まで足を運びました。

担当者に

・創業計画書、

・借入申込書、

・店舗の図面・見積書、

・店舗の契約書または物件案内

を提示し、それぞれの質疑応答の後、アンケート的なものを書いて終了となりますが、所用時間は約30分〜40分。無事に都知事の推薦状交付となりました。その後、都知事の推薦状を上記書類に添えて政策金融公庫に提出となるわけですが、この段階で1/3が終了。

なぜ1/3かは、この後に政策金融公庫担当者に事業計画の妥当性をチェックされますが、これが結構厳しいからなんですね。売り上げ、客単価の算出根拠、席の回転率、人件費の売上に対する割合、同じく家賃の売上比、諸経費の妥当性や、金融資産、借入状況などを聞かれたのち、資金計画を含む自己資金のチェックにはいります。

たとえば、開業時に設備・運転資金で1,200万円かかるとします。そうすると融資額の上限は2/3の800万円となり、残りの1/3、400万円を自己資金として手当しなければなりません。さらに、400万円の自己資金にプラスして、6ヶ月分の運転資金も必要との事。厳密に言うと運転資金6ヶ月分に相当する金融資産がないとダメらしいのです。仮に運転資金が1ヶ月200万円かかるとすると、1,200万円の手持ち資金が必要なんですね。これは予想外でしたが、そうしないと融資が難しいとのコメント。400万円プラス1,200万円の1,600万円が必要だと言われても、ないから融資を申し込んでいるんですよ!と言いたかったのを我慢して、じゃあ親兄弟・親戚にお願いしてみますと言って、資金計画をもう一度書き直し。やっとのことで申込書類一式を受理してもらいました。

 

現在は審査の真っ最中ですが、はてさて今後はどうなることやら。恐らくこれから不動産担保手続き、手持ち資金証明のための預金通帳等の提示、予定店舗・立地の調査等があると思いますが、これが終わらない事には次のステップには進めないので、今のところは「伏せ」とか「おあずけ」といった心境です。