#69 Dust In The Wind カバー集?

内装工事も始まり、この1ヶ月は工事の進捗状況をブログ記事のメインにしていこうと思ってはいますが、実はそんなに書く事は無いんですね。カウンターの天板の色がこうなったとか、壁紙は白になったとか書いても、ねぇ。でもネタが無ければ書くと思いますが。

 

という訳で、ネタがないときの定番、音楽ネタで今回もお茶を濁していきたいと思います。

 

で、内容は何かというと、アメリカン・プログレッシブ・ロック・バンドの雄、 "Kansas" の "Dust In The Wind"。1978年、全米6位のヒット曲について書かせていただきます。

 

 

YouTubeの映像からも分かるように、プログレと呼ぶには?の、アコースティックサウンドで構成された曲ですが、皮肉なことにグループで一番売れた曲だったようですね。

元々はレコードとして発売するために作られたのではなく、メンバーのKerry Livgrenが指のトレーニング用として書いたコード進行を、アコースティック・ギターで練習していた時、それを聴いた奥さんがすてきな曲なので歌詞を付けるようにと勧めたのが始まりだったとか。ケリー自身はグループのイメージと違うので、他のメンバーがこの曲を容認してくれるかどうか疑問だったようですが、結果は前述のようにグループ最大のヒットとなりました。歌詞は宗教的かつ難解な表現となっており、サウンドもかなりシンプルな構成となっているため、必然的にボーカルの力量が重要となってきますが、その点、Steve Walshさんはさすがです。サウンド、メロディともに素晴らしい曲ですが、ヒットした一番の理由はボーカルが見事にハマっていたからでしょう。異論はあると思いますが、自分はそう思えてしかたがありません。

 

その証拠に、この曲をカバーしたアーティストはいずれも素晴らしいボーカリストばかり。マイク1本で聴衆を引きつけられる実力の持ち主がカバーしています。

 

ではせっかくなので何名か実際に聴いていただきましょう。

 

まずはブラジルの歌姫 "Paula Fernandes"

可憐な顔立ちとは裏腹な、低音の迫力あるボーカルと物悲しいギターの音色が、カンサス以上に宗教的な啓示を与えてくれるかのような印象を受けます。

(パウラの代表曲 "Pra Você" はこちらhttp://youtu.be/bzGZEf1rUL4

 

 

二人目は言わずと知れた "Sarah Brightman" 。

「世界で一番美しい歌声」と言われるだけあって、カンサス、パウラ・フェルナンデスとはまた違った世界を感じさせてくれます。いずれも宗教的といえる印象を醸し出すのですが、カンサスはアメリカの広大な自然を相手に、人の力ではどうにもならない現実をやや冷めた視線で見つめているといった印象。パウラ・フェルナンデスは、夜の闇の中、わずかな灯りがともった森の中の一軒家で、神に対し、変わらぬ現実に救いを求める母親の姿が目に浮かびます。

それに対し、サラ・ブライトマンの歌う曲からは、荘厳な光を放つ礼拝堂の中に佇む一人の予言者が、天使の啓示を受けているような光景、どちらかというと絶望の先の希望を感じる事ができます。

 

なんて、書いてはみたものの、冷静に考えるとすべて映像から受けるイメージでしたね。

 

それにしてもサラ・ブライトマンは本当に凄いと思います。素晴らしいではなく「凄い」という形容詞が本当に似合います。CD以上にライブの歌声が素晴らしく、年齢不詳で、映像毎に顔が違って、どれが本当の顔かが分からないところ、そしてエンターテイナーとして存在感。本当に「凄い」人です。

 

それとこのライブ会場はラスベガスでしたが、YouTubeのコメントに

Ironic... singing "All you money won't another minute buy" to a Las Vegas crowd, don't you think?

というのがありました。そう思います。

 

 

最後は懐かしいマペットショーから、Beakerが歌う "Dust In The Wind"

これについてはコメントはありません。見て聴いてお楽しみください。