#56 ビールとチーズ②

#47 ウオッシュチーズはビールに合うか?でも書きましたが、チーズはワインだけのものではありません。ビールと一緒に食べても全く問題なく、中にはトラピストビールのシメイで有名なスクールモン修道院で作られる“シメイ・ア・ラ・ビエール”のように、ビールでウオッシュされたチーズもあるくらい、チーズとビールの相性はいいといえるのではないでしょうか。基本的にはウオッシュタイプ、スモークチーズも含めたセミハードタイプのチーズは、ビールとの相性は抜群です。ただし、ウオッシュタイプのチーズは、その強烈な匂いのせいで、好みが分かれるかもしれませんが。

FINE WAFER CRISPBREAD TUSCAN
FINE WAFER CRISPBREAD TUSCAN

それ以外のチーズ、例えばロックフォール、ゴルゴンゾーラといったブルーチーズや、ブリ、カマンベール等の白カビチーズも比較的相性は良いと言えます。最近はゴルゴンゾーラを"FINE WAFER CRISPBREAD TUSCAN"にのせて、"YONA YONA ALE"と一緒にいただくのが定番となっていますが、ブルーチーズ特有の塩っぽさはペールエールに良く合います。

 

あと面白いのは「プレフォゾラ」という、カマンベールチーズに青カビが入ったハイブリッドなチーズ。マルイのチーズ売り場で、ビールに合うチーズというリクエストに応えてもらったもので、ブルーチーズが苦手という方にもお薦めのチーズです。白カビチーズは一般的に淡白で口当たりの良いものが多いのですが、その口当たりの良さと青カビの風味が相まって、絶妙なバランスを見せるのがこの「プレフォゾラ」。白カビの特徴である、熟成がすすむにつれとろりとやわらかくなるミルクの風味の中に、青かびの風味が口いっぱいに広がります。

洋ナシやリンゴのスライスと一緒に、食後のデザートとしてもお薦めらしいのですが、今日は薄くスライスしたものに、メイプルシロップをかけていただく事にしました。チーズにシロップは合わないかとも思いましたが、これが以外といけます。シロップの甘さと、青カビの塩っぽさとが口の中に広がり、白カビチーズのクリーミィな食感がそれに拍車をかけるように全体を包み込む、そんな感じで美味しくいただくことができました。ただ、この食べ方はビールには合わないかもしれません。やはりシロップの甘さはビールにはイマイチ。コーヒーと一緒に食べるのが良いかもしれません。

ビールとチーズは相性が良いとさんざん言っておきながら、このオチは何だと怒られそうですが、もちろん単独で食べれば問題ないので、食べた事のない方は是非。