米国はビールにも「新世界」をもたらそうとしています。アラスカからメキシコ国境付近に至るまで、この国の醸造会社はあらゆる限界に挑戦しているのです。世界のどこよりもダークなビール、ビターなビール、大量のホップを使ったビールなどなど、そこには守るべきルールなど存在しないかのようです。ヨーロッパのスタイルは別のものと考えられ、ほとんど取り入れられていません。
今から半世紀近く前に、米国のビール産業再興の父ともいわれるフリッツ・メイタグが、廃業寸前のアンカー・プルワリーを買収。これが革命の始まりでした。現在では、新しい醸造所が1,400か所以上もあり、そこには制約はほとんどありません。クラッシックなスタイルにヒントを得たものから、醸造家が自由にイメージしたものなど、様々なスタイルのビールが造られています。