▼About Beer (from THE BEER BOOK by Tim Hampson)


ベルギー

ベルギー国内のビール愛飲家には、非常に幅広い選択肢が与えられています。フランダースから送られてくるペールエールやサワーレッドエールに加えて、ブリュッセルのグーズ、ランビック、クリーク、さらにはアピーエールやセゾンビール。ヴィットビールも忘れてはなりません。ベルギーのビール愛飲家は、世界で最も恵まれた環境にいるといってもよいでしょう。

 伝統を重んじるブリュッセルのカンティヨン・ブルワリーは、酸味の強いビールを妥協することなく製造し続けています。ヴァン・ロイ家が酸味のあるグーズピールを造り始めたのは100年以上も昔。「エクストリームビール」という言葉が生まれる前のことで、そのグーズは、ランビックビールの熟成したものと新しいものとをブレンドしたものでした。醸造家のジャン−ピエール・ヴァン・ロイがオーガニックを取り入れたのは10年程前のこと。彼は新しい原料を試すことでも有名でした。また、伝統的に自然酵母を使用して、ランビック、グーズ、フルーツビールを造っています。現在の小規模生産者の多くと同様、商品の販売促進にインターネットを積極的に利用しており、商品の半数は国外に輸出されています。